smoothassilkのブログ

仮面浪人の方法論

仮面浪人をするのか否か

 仮面浪人には大きく分けて三種類あると思います。一つ目が大学入学後すぐに休学し、予備校に通うパターン。二つ目は大学の単位をとりながら、受験勉強を独学で行うパターン。三つ目は一つ目と二つ目の中間、つまり大学で単位をとりながらも予備校に通うパターンです。この三つの中では一つ目が最もメジャー、二つ目がちらほらいる、三つ目はほとんどいない方法だと思います。一つ目は純粋な浪人と大して変わらない(一年分の学費が無駄になる)ので割愛します。私自身は三つ目の最もマイナー方法だったのですが、二つ目と三つ目はさほど戦略に差はないのでこれら二つに絞って言及したいと思います。なおここでは東大(主に文類)を目指す方に向けて書いていますのでご了承ください。

基本的に仮面浪人はおすすめしない

仮面浪人は選択肢のトップに来るべきものではありません。仮面浪人すると大学生活に多くの時間がとられてしまいます。学力が足りずに落ちたという実感がある人はしっかりと予備校に通うなりして基礎学力を固めたほうが合格の可能性は上げられるでしょう。現役時に冠模試などでC判定、D判定を連発していた人は絶対に仮面浪人しないほうが得策です。仮面浪人には面白いジレンマがあります。学力が高く合格する可能性が高い人ほど大学の授業を切りやすくなり、受験勉強に時間を割くことが出来、逆に学力が低く合格する可能性が低い人ほど大学の授業をしっかりと受ける必要があり、受験勉強に時間を割くことができなくなってしまうのです。受かる可能性が高ければ仮面先の二年以降の進級の条件を考えなくて済むので一年から二年に進級するのに必要な単位さえとればいい一方で、受かる可能性が低ければ仮面先の大学に残った場合のことも考えながら過ごす必要が出てくるからです。結果的に両者の間では受験勉強に割く時間に大きな差が生まれることになります。ですから学力に自信がない人は仮面浪人はやめた方がいいです。

仮面浪人がおすすめの人もいるにはいる

仮面浪人をするのがおすすめの人も中にはいます。それは冠模試ですべてA判定(一歩譲ってB判定)であったのにも関わらず、本番で致命的なミスを犯した、或いは体調不良といった理由から自分の最大限の力を発揮することが出来なかった人です。こういった人たちは基本的には駿台御茶ノ水や河合本郷で浪人することになると思うのですが、仮面浪人をするというのも一つの手だと思います。仮面浪人のメリットはなにより大学の授業を受けることができることです。受験勉強の枠にとらわれず新たな勉強ができるのは楽しいですし、間接的に受験に役立ってくることもあるでしょう。あともう一つメリットをあげるとすれば大学生生活を体験できることです。サークルに参加したり、大学の友達を作ったりするのは単純に楽しいですし、東大に入った後の生活にスムーズに順応するのに役立つと思います。基本的に予備校での授業というのは基礎の確認などが多いですから、「基礎はもうわかってんだよ!!」て思う方は仮面浪人をおすすめします。

最後に

どんなに優秀であっても途中で諦めてしまったら合格することはできません。周りの大学生が楽しそうにしていたとしても、しっかりと切り替えて勉強を継続することのできる人しか成功はできないと思います。もし仮に周りに流されてしまい浪人をあきらめてしまったのならば、それはその人の東大への思いがその程度のものだったということでしょう。仮面浪人する人には色々な事情があると思います。経済的理由であったり親との方向性の違いであったり。私の場合は、高校時に一年間アメリカに留学するために留年して一つ学年が下がったことにより現役であるにも関わらず実質一浪からのスタートみたいな感じになってしまい、実質二浪で私大みたいな事態はなんとしてでも避けたかったという事情がありました。どんな事情があろうとも、それを言い訳にせず努力をすることが出来る人が仮面浪人に向いているのかなと思います。