smoothassilkのブログ

仮面浪人の方法論

仮面浪人中の大学での生活

 仮面浪人生は受験生であると同時に大学生でもあります。せっかく大学生なのですから大学生らしいことをした方が絶対に楽しいですし、学業にポジティブな効果をもたらすこともあります。今日は大学生活全般について説明していきます。

ポイント① サークルには絶対入った方が良い!

私立の大学は学生の数が多く、クラスのコミュニティが国立大ほど親密でないということもありサークルに参加することで交友関係を広めていくことが一般的です。規模の大きいサークルであれば期末試験の問題が大量にストックされているところも多いので試験勉強に役立ちます。別にサークル活動にどっぷりつかる必要はないですが、時々顔を出して数人の親しい友達を作っておくと精神的にも安心しますし、期末試験勉強の効率化にもなります。私の場合は春学期はサークルの活動にしっかり参加していました。一年間ずっと独りで受験勉強をするのは精神的に辛いですから、サークルで気分転換するのは悪くないでしょう。万が一仮面浪人に失敗してしまった時のセーフティネットにもなります。ただ気をつけておかなければいけないのは秋学期になったらしっかりと受験勉強に切り替えることです。だらだらとサークル活動を続けていたら受験勉強に時間を割けなくなってしまいます。(そのままサークル活動に没頭して仮面浪人を諦めるのも一つの正解かもしれませんが)秋学期になったら親しい友達には仮面浪人をしていることを伝えるのも一つの手かもしれません。そうしたら友達は遊びの誘いを控えるなどの配慮をしてくれると思いますし、逆に大学の試験勉強を手厚くサポートしてくれるでしょう。

ポイント② 長時間シフトのアルバイトは春学期に集中してやる! 

仮面浪人を始める理由が金銭面である人も多いと思います。参考書や受験料を支払うためにお金を溜めなければいけないんだという人もいるはずです。まとまったお金を稼ぐにはカフェや居酒屋などの長時間シフトに入ることができるアルバイトをやる必要があります。家庭教師などは他と比べて時給は良いですが指導できる時間は限られているのでまとまったお金を稼ぐには不向きです。しかし、長時間バイトをやると受験勉強に割ける時間が少なくなってしまいます。ですから飲食系のバイトをするのは春学期だけにしておきましょう。秋学期でも続けてしまうと受験勉強に使える時間が減少するだけでなく、接客で不特定多数の人と接触することによって風邪を引くリスクが上がるのでお勧めしません。

ポイント③ 一年を通してやりやすいアルバイトも中にはある!

長時間かつシフトありのアルバイトを秋学期も行うのはお勧めしませんが、逆に秋学期にやるのをお勧めできるアルバイトもあります。一つ目は採点バイトです。仮面浪人生であっても受験生である以前に大学生ですから、採点バイトに申し込むことができます。採点バイトの良いところはシフトを気にせずに自分の隙間時間にできるということと、お給料が高いこと、そして何より様々な生徒の回答を採点することで自分の理解を深めたり、間違えやすいポイントを把握することができるところです。流石に直前期は他人の答案を採点するよりも自分が演習を積んだ方が学習効果は高いよ思いますが、秋学期の初めあたりでは他人の回答を参考にすることで自分の勉強計画などを立てやすくなる効果などもあると思います。もう一つお進めできるアルバイトがウーバーイーツのドライバーです。ウーバーイーツのドライバーのメリットはシフトを気にせずにできること、給料もまあまあ良いこと、そして運動できる点です。受験勉強をしていると運動不足になりがちですがウーバーイーツのドライバーになれば運動しながらお金を稼ぐことができ、体力の維持にもつながります。ただ割と都会に住んでいる人でないとできない、自転車を持っている必要があるなどの難点があります。

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最後に

私は春学期はサークル活動も普通に行っていましたし、カフェでアルバイトもしていました。しかし夏休みでそれらを終わりにして、秋学期からは勉強に集中できるようにしました。(ウーバーイーツのドライバーと採点バイトは続けましたが)私の場合は秋学期の開始と同時に友達に仮面浪人していることを伝えました。友達は私を全力で応援してくれてとても心強かったです。純粋な浪人生であれば予備校の友達とおしゃべりすることでストレス発散するところを仮面浪人生は大学生活を楽しむことで補うというイメージです。どちらの場合でも大事なことはメリハリをつけて行動するということです。遊ぶ時は遊ぶ、勉強する時は勉強するということをしっかりやっていれば自ずと結果はついてきます。

仮面浪人中の大学での勉強

 大学に入ると必修の授業はさておき、自分で好きな授業をとることができるようになります。慶應義塾大学に関して言うと春学期(4月〜8月初旬)と秋学期(9月〜2月初旬)に学期が分けられています。おそらく他の大学も多少の違いはあるにせよ同じようなスケジュールになっているはずです。今回は、少しでも合格に近づくための履修の組み方の基本的な方向性をお話したいと思います。(慶應経済学部に特化した方法論は今度自分の時間割を使いながら説明する記事を書きたいと思います。)

ポイント① 一般教養の授業を出来るだけ春学期に持ってくる!

 さて、仮面浪人にとって最も大切な時期とはいつでしょうか?それは間違いなく第二回目の冠模試が終わった時期、すなわち11月の半ば以降です。結局現役生であろうが浪人生だろうが直前期が最も学力を伸ばしやすい時期なのです。しかしながら秋学期の期末テストはセンター試験とかなり近い日程で行われるのでそちらの方にも時間を割かなければいけません。それを避ける方法として最も効果的なのが一般教養の授業を春学期に履修し秋学期は必修の授業だけにすることです。必修の授業は時間割があらかじめ決まっていることが多いので秋学期にも授業が入ってきてしまいますが、一般教養の授業は自分で自由に履修を決められるので春学期に一気に入れることができます。また基本的に必修の授業よりも出席が無かったり、課題が少なかったり、テストが簡単だったりするので単位は取りやすいです。進級の条件は各大学により違うと思いますが、大学によっては必修、一般教養に限らず○単位取れば進級というところもあるので、そういった大学では春学期のうちに進級に必要な単位を取りきり秋学期は必修も全部切って受験勉強に充てるということも可能です。慶應義塾大学経済学部の場合は必修かどうかに関わらず24単位の取得で2年生への進級が可能なので春学期中に進級条件を満たすことも不可能ではありません。

ポイント② 入試科目に関係のありそうな授業を選ぶ!

 一般教養には入試に関連する項目を扱う科目が結構あります。例えば、地理学、歴史、化学、物理、文学といった授業です。もちろん大学の授業ですから高校の範囲を逸脱しているものもありますが、高校で行うようなものも含まれていますし、高校の時単語だけ載っていた事象なども取り上げられていて理解を深めるのに有効です。入試科目と全く関係のない授業を履修するのも気分転換になって良いのかもしれませんが、効率性という観点から見れば、入試科目に関連した授業を選ぶのは良い手なのではないかと思います。

ポイント③ 期末試験一発勝負の授業を選ぶ!

 大学の成績の付け方の種類は三種類ほどあると思います。一つ目が期末試験の成績により決まるもの。二つ目がレポートの出来により決まるもの。三つ目は出席や授業中の発言(プレゼンなど)により決まるもの。この中で履修をおすすめしたいのが一つ目の期末試験一発勝負の授業です。レポートを何千字も書くのは時間がかかりますし、出席が必要な授業は出席、プレゼンの準備などで時間が取られます。それに対して、期末試験のみで成績が決まる授業は授業に出席していなくてもクラスメートや知り合いからレジュメをもらい、試験前に勉強するだけで単位の取得が可能です。授業に出席しない分、その時間を受験勉強に充てることができます。しかしこれは学問的に自分が熟達するということはないので、大学の勉強もしっかりやりたいんだという人にはお勧めできないです。

最後に

 三つのポイントに分けてそれっぽいことを言ってきましたが、一番単位を取りやすいのは自分の興味のある授業だったりします。自分の場合はたまたまそれが地理学や歴史といった受験に関連する授業だったので非常に助かりました。上記のアドバイスは程々に自分の取ってみたい授業を履修するのをお勧めします。あ、あと、サークルの新歓などで「楽単、エグ単教えるよ〜」とか言ってる先輩がたくさんいらっしゃいますけれども、それもあんまり参考にしない方がいいと思いますよ。各人によって楽単の基準なんて違いますから。しかもさっき言ったように自分の興味ある授業をとるのが一番楽しいし、楽です。成績評価方法などはシラバスに載っていますから熟読するようにしましょう。

 

仮面浪人をするのか否か

 仮面浪人には大きく分けて三種類あると思います。一つ目が大学入学後すぐに休学し、予備校に通うパターン。二つ目は大学の単位をとりながら、受験勉強を独学で行うパターン。三つ目は一つ目と二つ目の中間、つまり大学で単位をとりながらも予備校に通うパターンです。この三つの中では一つ目が最もメジャー、二つ目がちらほらいる、三つ目はほとんどいない方法だと思います。一つ目は純粋な浪人と大して変わらない(一年分の学費が無駄になる)ので割愛します。私自身は三つ目の最もマイナー方法だったのですが、二つ目と三つ目はさほど戦略に差はないのでこれら二つに絞って言及したいと思います。なおここでは東大(主に文類)を目指す方に向けて書いていますのでご了承ください。

基本的に仮面浪人はおすすめしない

仮面浪人は選択肢のトップに来るべきものではありません。仮面浪人すると大学生活に多くの時間がとられてしまいます。学力が足りずに落ちたという実感がある人はしっかりと予備校に通うなりして基礎学力を固めたほうが合格の可能性は上げられるでしょう。現役時に冠模試などでC判定、D判定を連発していた人は絶対に仮面浪人しないほうが得策です。仮面浪人には面白いジレンマがあります。学力が高く合格する可能性が高い人ほど大学の授業を切りやすくなり、受験勉強に時間を割くことが出来、逆に学力が低く合格する可能性が低い人ほど大学の授業をしっかりと受ける必要があり、受験勉強に時間を割くことができなくなってしまうのです。受かる可能性が高ければ仮面先の二年以降の進級の条件を考えなくて済むので一年から二年に進級するのに必要な単位さえとればいい一方で、受かる可能性が低ければ仮面先の大学に残った場合のことも考えながら過ごす必要が出てくるからです。結果的に両者の間では受験勉強に割く時間に大きな差が生まれることになります。ですから学力に自信がない人は仮面浪人はやめた方がいいです。

仮面浪人がおすすめの人もいるにはいる

仮面浪人をするのがおすすめの人も中にはいます。それは冠模試ですべてA判定(一歩譲ってB判定)であったのにも関わらず、本番で致命的なミスを犯した、或いは体調不良といった理由から自分の最大限の力を発揮することが出来なかった人です。こういった人たちは基本的には駿台御茶ノ水や河合本郷で浪人することになると思うのですが、仮面浪人をするというのも一つの手だと思います。仮面浪人のメリットはなにより大学の授業を受けることができることです。受験勉強の枠にとらわれず新たな勉強ができるのは楽しいですし、間接的に受験に役立ってくることもあるでしょう。あともう一つメリットをあげるとすれば大学生生活を体験できることです。サークルに参加したり、大学の友達を作ったりするのは単純に楽しいですし、東大に入った後の生活にスムーズに順応するのに役立つと思います。基本的に予備校での授業というのは基礎の確認などが多いですから、「基礎はもうわかってんだよ!!」て思う方は仮面浪人をおすすめします。

最後に

どんなに優秀であっても途中で諦めてしまったら合格することはできません。周りの大学生が楽しそうにしていたとしても、しっかりと切り替えて勉強を継続することのできる人しか成功はできないと思います。もし仮に周りに流されてしまい浪人をあきらめてしまったのならば、それはその人の東大への思いがその程度のものだったということでしょう。仮面浪人する人には色々な事情があると思います。経済的理由であったり親との方向性の違いであったり。私の場合は、高校時に一年間アメリカに留学するために留年して一つ学年が下がったことにより現役であるにも関わらず実質一浪からのスタートみたいな感じになってしまい、実質二浪で私大みたいな事態はなんとしてでも避けたかったという事情がありました。どんな事情があろうとも、それを言い訳にせず努力をすることが出来る人が仮面浪人に向いているのかなと思います。

 

仮面浪人で東大を目指すということ

 こんにちは、smoothassilkです。

 私は慶応義塾大学経済学部で仮面浪人をし、一年間大学の単位をとりつつも浪人生活をした結果、無事に東京大学文科二類に合格することができました。仮面浪人をしている人自体が少ない、或いは仮面浪人をしていることを周りの人に打ち明けづらいといった理由で仮面浪人の方法論というのが世の中にあまり出回っていません。私も色々インターネットで調べるなどしましたが、普通に浪人する場合に比べ情報が少ないのは明らかでした。そんな中で私は一年間試行錯誤をしてきたわけですが、この自分が経験したことを少しでも知ってもらいたいと思いこの記事を書いています。仮面浪人と浪人で迷っている人や、仮面浪人をするにしても最適な方法がいまいちよくわからないという方の参考になると嬉しいです。

 すべてを一気にお話しすると長くなってしまうので次の記事から

  1. 仮面浪人をするのか否か

  2. 大学での勉強

  3. 大学での生活

  4. 受験勉強

 の四点に分けて書いていきます。お楽しみに。